
2024年11月24日(日) 秋の都市河川ウォークに参加しました。
9時30分、曳舟駅から、会員20名、理事の笹川みちるさんはじめ3人の雨水市民の会の方にガイドをしてもらい、スタートしました。好天に恵まれ、青空にスカイツリーが映える、絶好のウォーク日和となりました。出発してすぐ、海抜マイナス0.4mの表示があり、すごい場所だと実感できました。最初の施設は、すみだ生涯学習センターで、地上の雨水タンク(200リットル)や、地下駐車場の雨水タンク(210トン)などを見学しました。
私は、地下の雨水貯留施設を初めて見ましたが、これなら大田区でも、公共施設や、大きな民間施設で、十分設置可能ではないかと思いました。 次いで、東向島地区の雨水施設、「寺田広場の天水尊」、「一寺言問集会所」「雨水市民の会事務所」などを訪れました。「天水尊」とは、天からの雨水を尊んで活用するという考え方のようです。他にも、「路地尊」「会古路地(エコロジ)」など、至る所で様々な工夫がなされ、まさに持続可能な街づくり、SDGsを実践しているのを、街中に感じることができました。
30年~40年の間、地域住民、行政、大学、専門家、市民団体、多くの人たちの積み重ねで、今日の姿があるのだろうと、実際に現場を歩いて思いました。

墨田区が、ゼロメートル地域だったり、消防車が通れない程の密集地が多いという背景はあったにせよ、この長年の取り組みとしての集大成「小規模自立分散型循環システム」は、大田区でも見習うべきだと思いました。現在、801ヶ所の雨水タンクを設置していて、27,000トンの雨を貯留できるということです。これは、約 2mm/時間の雨量に匹敵する量で、未処理の下水が、川に流れるのを軽減できると試算されています。これが大田区で実践されれば、「呑川をきれいにするために」、大きな効果があるのではないかと思いました。 ウォーク後半は、天水尊を利用した畑である「有季園」や、「長命寺」を見学。その後、墨田川沿いの団子屋さんや、さくら餅屋さんで一休み。
最後は、堤防の上の遊歩道から、川の水面の高さと、反対側の建物がある土地の低さを見比べて、改めてゼロメートル地域の凄さを実感しました。最後は、墨田区役所の男性トイレの便器全てに、「雨水活用は、世界を救う」という力作のシールを見て、解散しました。 別に、鐘ヶ淵地区に「たもんじ交流農園」というお寺の駐車場を利用した農園があります。1トンの雨水タンクが 11個並び、街づくり協議会を中心に、地域住民と協力して、有機農法の野菜を栽培している素晴らしい所で、お勧めのスポットです。
Text : Mori Iwao